奈良市からの行政処分に関するご報告ならびにお詫び
令和5年11月15日、奈良市より、弊社が運営している訪問介護事業所「ハッピースタッフ奈良学園前」に対して指定一部効力停止の処分を受けることになりました。
関係者の皆様には多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたこと、誠に申し訳ございません。以後このようなことがないよう、再発防止に努めて参ります。
処分の理由は「令和3年11月から令和4年3月まで5名の利用者に対して、介護報酬に該当する支援が実施されていないことを管理者が認識していたにもかかわらず、介護報酬を請求したこと」が理由とされています。
この「支援が実施されていない」ということに対して、弊社の見解は異なります。「支援は実施していたものの、それを裏付ける記録類に不備があった」と認識しています。
記録類に不備が生じた理由は、新型コロナウイルス感染症の流行により、施設内感染を恐れる職員の離職等で職員が不足する状態が続いており、現場対応を優先せざるを得ない状況下で、帳票の作成が追い付かないという事情によるものでした。
重度化リスクの高い高齢者を収容する施設として、感染予防の徹底が求められているなかで、施設内のありとあらゆる動きが平時と異なるものとなっていました。例えば、感染者や濃厚接触者はゾーニングして動線を分ける、担当者を入れ替えず特定の職員が支援する、部屋の換気や消毒などの衛生面の対策、密集を回避するための食事提供の時間調整、排せつ介助や生活支援などの介助の方法に至るまで、パンデミック下における適切なサービスを試行錯誤しながら、管理者やサービス提供責任者は現場の崩壊を防ぐため介護サービスに従事する時間を増やさざるを得ず、本来必要な記録作成が遅れる結果となりました。
これらの背景を奈良市に対して弁明書という形で提出いたしましたが、結果的に見解が出されないまま冒頭の行政処分を受けるにいたりました。
もちろん、介護報酬請求に必要な記録類が不足していたことについては弁明の余地はございません。コロナ禍をきっかけに、現場の職員の負担軽減となる記録システムの導入や研修体制の再構築なども行っている最中です。今回の行政処分の事実をしっかりと受け止め、二度と再びこのような指摘をうけないよう再発防止に専念いたします。
関係者の皆様におかれましては、背景にはこのような事情がある旨ご理解いただき、これまでと変わらぬご愛顧とご指導、ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
以上
令和5年11月15日
株式会社ライフケア・ビジョン
代表取締役 祝嶺 良太